はかナビ~葬儀とお墓と仏壇の読み物~

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終活の基礎知識!公的年金の仕組みアレコレ

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公的年金を理解しよう

ほとんどの人が利用する社会保障制度が公的年金で、仕事を辞めた後の定期収入として心強いものです。

ただ、年金の仕組みはかなり複雑で、事前に知っておかないと損をしてしまうことも多くあります。

全員加入の国民年金

まず、年金の仕組みについて解説します。

大前提として、日本に住んでいる人は、全員国民年金に加入する必要があります。

正当な理由もなしに国民年金保険料を納めないと、最悪資産が差し押さえられることもあります。

国民年金に加入している人は次の3つに分類されます。

  • 第1号被保険者:自営業者やフリーターなど
  • 第2号被保険者:公務員・サラリーマン
  • 第3号被保険者:年収130万円未満の公務員・サラリーマンの配偶者、専業主婦など

国民年金の保険料の納付方法

保険料は、2015年度で月額16,260円です。

この保険料の納付方法は、1号、2号、3号で異なります。

第1号被保険者:自営業者やフリーターなど

第1号被保険者は、自分で国民年金保険料の納付手続きをしなければなりません。

第2号被保険者:公務員・サラリーマン

第2号被保険者は、給料を支払う雇用主が保険料を天引きしています。

第3号被保険者:年収130万円未満の公務員・サラリーマンの配偶者、専業主婦など

第3号被保険者は、保険料を納付しなくてすみます。

この第3号被保険者の優遇をめぐっては、保険料を納めていないのに年金がもらえるのはずるいという意見がたびたび出るため、しばしば政治の世界で見直しの議論が出ています。

厚生年金と老齢基礎年金、老齢厚生年金

この国民年金を土台として、第2号被保険者には厚生年金が積み上げられます。

そして、国民年金の加入者に支給される年金が老齢基礎年金です。

また、厚生年金の加入者に支給される国民年金分+厚生年金分の年金が老齢厚生年金です。

いったいいくらもらえるの?

では、いったい自分はいくらもらえるのでしょうか?

直近の数字でみてみます。

ただし、今後、少子高齢化の影響による財政悪化により年金が削減されてしまう可能性はゼロではありませんので、注意しましょう。

実際にもらえないのではないか?と不安をいただいている人も少なからずいることでしょう。

厚生労働省の発表によると、2015年の老齢基礎年金の受給額は満額の場合65,008円となります。

老齢厚生年金のモデルケースでは、夫婦2人で221,507円となります。

このモデルケースとは、夫婦2人で夫が40年間サラリーマンとして勤めて、妻はその間ずっと専業主婦、夫のサラリーマン時代の賞与を含む月額報酬の平均が428,000円だった場合です。

この金額を聞いて、どのように感じられるでしょうか。

老齢基礎年金も、老齢厚生年金ともに少ないと感じられる方もいれば、老齢厚生年金でそれだけもらえれば十分という方もいることでしょう。

実際にもらえる額は?

ただし、これらの数字は、満額やモデルケースという条件付きの金額になります。

実際の平均値を見てみると、老齢基礎年金の2014年度末の受給平均額は54,497円で、老齢厚生年金の平均額も147,513円と約70,000円の差があります。

なぜこのように差が出ているかというと、年金保険料の免除適用を受けて、満額納付していない人がいるためです。

保険料の満額納付について

国民年金は20歳から60歳までの人に加入義務があります。

つまり、満額納付のためには保険料を40年間納付する必要あがあります。

一方、老齢基礎年金の受給資格は25年以上保険料を納めることです。

この間には15年の差があります。

仮に保険料を月額16,200円とすると、15年×12ヶ月×16,200円=2,916,000円と、支払額に300万円近い差が出てしまいます

そのため、保険料を多く納めた人が多く受け取れるような制度になっています。

保険料の免除について

上記のように満額給付のためには、40年間という長期にわたり納付する必要があるのですが、40年は非常に長いです。

途中で、失業や病気による休業で保険料を納められないケースもあるでしょう。

こういったケースでは、申請することで、保険料の納付を免除してもらえます。

免除期間は、受給資格を得るための期間に参入が可能です。

例えば、22年間保険料を納めて、3年間免除期間がある人は老齢基礎年金の受給資格を満たしています。

ただし、納めた保険料は少ないため、受け取れる年金額は少なくなります。

きちんと納めていたつもりでも満額納付ではないことも

22歳で大学を卒業して60歳の定年退職までまじめに勤め上げても満額給付できないケースがあります。

なぜなら、1991年まで学生の国民年金加入が任意だったためです。

つまり、20~22歳の間に国民年金保険料を納めていない場合があるためです。

この間に保険料を納付したかどうか覚えている人は少ないと思いますが、確認したい場合には、近くの年金事務所に問い合わせましょう。

未納が発覚!満額納付のためにはどうする?

もし、未納が発覚した場合で、それでも満額納付を受けたいと思った場合にはどうすればよいのでしょうか。

そういった場合には、60歳を超えても国民年金に任意加入して、年金保険料を納めることで、未納期間の穴埋めが可能です。

ただし、このケースで任意加入できるのは、65歳までなので注意しましょう。

また、任意加入して年金保険料を納めて老齢基礎年金を満額受給する場合と、減額受給を受け入れた場合とで、どちらが有利になるかは、何歳まで生きられるかにも関わってくるので一概には言えません。

年金の繰り上げ受給の損得

年金の需給は原則65歳です。

ところが、定年退職は60歳なので、5年間待てないという方もいます。

そのような場合に繰り上げ受給をすることができます。

繰り上げ受給をすると、年金を60歳から受け取ることができます。

実際に、厚生労働省によると、実に37.1%の方が、繰り上げ受給をしています。

さて、この繰り上げ受給は得なのでしょうか、損なのでしょうか?

結論から言うと、なかには損をする方もいらっしゃいます。

まず、繰り上げ受給をすると、年金額は減額されます。

減額の計算式は次のようになっています。

老齢基礎年金の減額率の計算式

繰り上げ請求月から65歳になる月の前月までの月数×0.5

請求の年齢請求から65歳になるまでの月の前月までの月数減額率
60歳0ヵ月~60歳11ヵ月 60ヵ月~49ヵ月 30.0%~24.5%
61歳0ヵ月~61歳11ヵ月 48ヵ月~37ヵ月 24.0%~18.5%
62歳0ヵ月~62歳11ヵ月 36ヵ月~25ヵ月 18.0%~12.5%
63歳0ヵ月~63歳11ヵ月 24ヵ月~13ヵ月 12.0%~6.5%
64歳0ヵ月~64歳11ヵ月 12ヵ月~1ヵ月 6.0%~0.5%

この表からもわかる通り、60歳ですぐに繰り上げ受給をすると、30%も減額されることになります。

そして、一度繰り上げ受給をすると取り消すことはできず、減額幅も変わることはありません。

例えば、65,000円/月の年金受給権を持つ同い年のAさんとBさんがいるとします。

Aさんは60歳から繰り上げ受給をしたとすると、年金の額は、45,500円/月です。

一方、Bさんは65歳から65,000円/月を受け取ったとします。

このケースでは、2人とも80歳まで生きたとすると、

  • Aの受取額:45,500円×12ヶ月×20年=10,920,000円
  • Bの受取額:65,000円×12ヶ月×15年=11,700,000円

となり、繰り上げ受給をしないほうが受取額は大きくなります。

このケースでは、およそ77歳で老齢基礎年金の額は逆転します。

つまり、長生きをすればするほど、繰り上げ受給は損になります

ただ、人の寿命はわかりませんので、どちらかが有利かは一概に言うことはできず、非常に難しい問題です。