はかナビ~葬儀とお墓と仏壇の読み物~

一般的なお墓から最近増えている永代供養墓や納骨堂までお墓について詳しく解説します。また、葬儀・葬式や仏壇、終活の基礎知識についても詳しく解説します。

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3分でわかる!お墓の文字の刻み方まとめ

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お墓の文字の刻み方について解説します。
昨今では、墓石に好きな言葉を刻む方も増えており、家名を刻むのか、別の言葉にするのかでお墓の雰囲気は大きく異なります。
じっくり検討して決めましょう。

名号や題目、経文を刻みたい方はコチラをお読みください。
心ややすらぎなど好きな文字や言葉を刻みたい方はコチラをお読みください。

なお、まだお墓を決めていないという方はコチラもご覧ください。

文字の刻む場所

文字は墓石の正面と側面に刻みます。
家族を合祀する一般的な家墓なら、

  • 棹石の正面
    家名、戒名*1や俗名*2、名号や題目・経文、好きな文字や言葉
  • 棹石の右側面
    埋葬者の戒名、没年月日、享年*3
  • 台石の左側面
    建立年月日、建立者名

を刻みます。
なお、建立者名は、棹石の左側面や裏面に刻むこともあります。

墓石に刻む文字

墓石の正面に刻む文字

墓石の正面に刻む文字は自由で特別な決まりはありません

ただ、墓石に刻む文字と言えば、家名を刻むのが一般的で、家族を合祀する一般的な家墓には、〇〇家之墓といったふうに家名が刻まれたものが多く見られます。
その他、〇〇家先祖代々、〇〇家累代之墓などを墓石に刻むものもあれば、先祖代々之墓、累代之墓などと家名をなしで刻んだものもあります。
一方で、個人墓や夫婦墓では、故人の戒名や俗名が刻まれることが多いようです。
また、宗教に則って、名号や題目、経文などの言葉を刻むこともあります。
逆に、宗教にとらわれず好きな文字や言葉を刻んだお墓も増えています。

家名を刻む

現在、一般的に多く見られるお墓は、家名を刻んだ墓石です。
家名の刻み方にもいくつかあります。

和型墓石

和型は縦型なので上から下に文字を入れます。

  • 家名を刻む:〇〇家先祖代々
  • 之墓をつける:〇〇家之墓、〇〇家先祖代々之墓

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洋型墓石やデザイン型墓石の増加にともなって、棹石の正面に刻む文字は多様化していますが、和型墓石の場合は、この形式がオーソドックスです。

  • 梵字などをつける:梵字+〇〇家先祖代々

    梵字の例:f:id:barkaz6212:20160623185001p:plain

梵字は、サンスクリット語を表すためのインド文字です。
棹石の上部に刻む梵字は、仏や菩薩を一文字で表し、種字とも言われています。
どんな梵字を刻むかは、宗派によって異なります。
なお、浄土真宗では梵字を使うことは禁じられており、禅宗では円相と呼ばれる円を、日蓮宗では妙法という文字を入れます。
こういった文字を刻みたい場合には、お寺に確認しましょう。

洋型墓石

洋型の場合は、〇〇家と家名を横書きすることが多いです。
ローマ字で刻んである墓石もあります。
ただ、これでは表札のようで、供養するという宗教性は薄く感じます。

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家紋を刻む

お墓には家紋を刻んだものもよく見られます。
棹石の上部の他、水鉢、香炉、花立などの付属品に刻まれます。
花立、門柱など対になったものに刻むときは、家紋も対にします。
なお、棹石は仏石とも呼ばれ、仏教では仏様を迎えるための石とされているため、その上部に家紋を入れるのはよくないという考えもなかにはあるようです。

戒名や俗名を刻む

その人ひとりの墓石や、夫婦一組だけの墓石では、個人の戒名や俗名が刻まれたものが多く見られます。
また、戒名を刻む場合、宗派によって、家名を入れるときと同様に、上部に梵字などを刻むこともあります。
2人の名前を刻む夫婦墓では、通常石に夫の名、左に妻の名を刻みます。

名号や題目、経文を刻む

仏教式のお墓の伝統的なかたちとして、信仰する宗派の名号や題目、経文などの言葉を刻んだものもあります。
本来、仏教には家の概念がなく、亡き人は仏弟子として出家すると考えられているため、〇〇家之墓よりも、このような宗派に沿った語句を彫り入れる本尊墓型のお墓が正式とされています。
この場合、家名は上台石や水鉢の正面に刻みます。
宗派によって違いがありますので、お寺に相談して間違いのないようにしましょう。

主に刻まれる名号、題目、経文など

南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)

浄土宗、浄土真宗、天台宗などで刻まれます。
6文字の名号と言われます。
阿弥陀仏に帰依することを表し、浄土宗ではこれを唱えることで極楽へ行くことができるとされています。

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南無釈迦牟尼仏(なむしゃかにぶつ)

臨済宗、曹洞宗などの禅宗で刻まれます。

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南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)

日蓮宗などで独特のヒゲ文字を使って刻まれます。
7文字の題目と言われます。
法華経の真理に帰依することを表し、日蓮宗ではこれを唱えることで成仏できるとされています。

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倶会一処 (くえいっしょ)
浄土宗、浄土真宗などで刻まれます。
阿弥陀経に出てくる経文で、「倶(とも)に一つの処(ところ)に会う」という意味です。
死後に浄土でまた会い集うという意味で刻まれます。

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南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)

真言宗などで刻まれます。

好きな文字や言葉を刻む

墓石のかたちがさまざまになってきたように、墓石に刻む文字も宗教にとらわれない個性的なものが増えてきました。
特に、洋型墓石やデザイン墓石では、自分の思いを託した文字や語句を刻むケースが増えており、最近では、墓石にやすらぎなど墓石に抽象的な文字を刻むお墓も増えています。
その他、詩や俳句、文章の一節などを刻んだもの、ありがとうやすらかに眠るなどのメッセージ型もあります。
特に、記念碑的なお墓では、その人をイメージさせるような文字や言葉が刻まれます。

好きな文字や言葉を刻むメリット

こういった文字を刻むことで、子どもが女子だけの家庭で娘が結婚後に姓が変わっても、家名の入っていないお墓であれば、娘が承継しても、違和感がないというメリットがあります。
家名を刻まないことで、承継者の名字が変わっても墓石を刻みなおす必要がありません。

好きな文字や言葉を刻むデメリット

家墓として代々承継していくお墓では、あまり個性的な文字を刻んでしまうと、のちの人に違和感を与えることになるかもしれません。
これから承継していく人やお参りに来てくれる親類などのことも考え、刻む文字を考えましょう。
奇をてらった文字や語句を選ぶことはおすすめできません。

また、宗教的に向かない文字もあったり、自由に文字を刻むことができない墓地もあるので、寺院墓地などでは確認することが大切です。

よく刻まれる文字や言葉

一文字

心、愛、絆、和、靜、寂、淨、礎、憩、風、空、宙

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二文字

敬愛、感謝、慈愛、希望、悠久、永眠、永遠

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ひらがなの言葉

やすらぎ、やすらかに、こころ、ありがとう、いつまでも

ひらがなと漢字が混ざった言葉

心やすらかに、ここに眠る、永遠に、偲ぶ、いい人生

四文字熟語

一期一会、諸法無我、花鳥風月

英語

Love、Dream、Love&Peace、Thank you、Forever 

文字以外に刻むもの

石の加工技術も進み、文字以外にも墓石の表面に花の模様などの細かな飾りを立体的に彫ったお墓もあります。
また、故人の顔や写真などから起こして刻むという例や彫刻を施したプレートをつけたり、繊細なイラストを彫ることも可能です。
ほかにも、オーナメントを取り付けたり、ガラスで墓石を作るなど、多彩な技術で思いのこもった個性的な墓石を仕上げることもできます。

墓石に刻む文字の書体

墓石に刻む文字の書体には、特に決まりはなく、自由に選ぶことができ、文字を英字にすることも可能です。
どのようなかたちの文字を刻んでもいいですが、一般的に多く使われているのは、楷書体行書体隷書体の3つです。
また、自分で書いた文字や書家に書いてもらった文字を刻むこともできます。
ただし、既製の文字を使うよりも費用は高くなります。
平面的な見本ではなく、実際に石に刻んである文字を見て、それぞれの書体の感じを掴むとよいでしょう。

文字は、静⇒靜のように点画を省略した文字ではなく、正字(旧字)を使うのが良いとされています。
正字は、正確な文字という意味ではなく、略字・俗字に対する反対の概念で示される文字です。

オーダーメイドの書も可能

人気書家によるオーダーメイドの書のサービスもあります。
メモリアルアートの大野屋の双書のサービスでは、斬新な創作活動で注目を集め、多岐にわたり活躍中の書道家・武田双雲氏の直筆の書16通りから選び、墓石に刻むサービスもあります。

www.ohnoya-cemetery.com

棹石の側面や裏面に戒名や没年などを刻む

和型の家墓では、埋葬される人の戒名、没年月日、俗名、享年を棹石の側面や裏面に刻んでいきます。
どこにどのような順で刻むかは宗派や地域によっても異なりますが、向かって右側面の右側から順に刻んでいくことが多いようです。
敷地に余裕があれば墓誌を建ててそこに刻むこともあります。
俗名は、生前の姓名で、煩悩に満ちているといった理由から墓石に刻まないという考え方もあります。
個人墓や夫婦墓で、戒名を棹石正面に刻んだ場合も、没年月日や俗名、享年を棹石側面や裏面に刻みます。

棹石の左側面や裏面に建立者名や建立年月日を刻む

墓石には、建立者名や建立年月日も刻みます。
刻む場所は、棹石は仏石なので避けて、へりくだって上台石左側面に刻むのが良いとも言われます。
しかし、上台石側面が狭いことから、棹石の左側面や裏面に刻むことも多いようです。
建立年月日は「〇年〇月吉日」としたり、埋葬者の回忌、法要などの年月日にします。
年は、和型は元号で表し、洋型は西暦で表すことが増えています。

文字の間違いには注意しましょう

文字などを石に刻んでしまうと、直すことはほとんど不可能です。
石材店とのやりとりの中で、文字や書体に間違いがないかしっかり確認しましょう。
原稿を書くときに、うっかり間違えていることもあります。
元の原稿と照合するだけでなく、戒名や位牌などと確認することも大切です。
1人だけでなく、何人かで目を通し確認すると安心です。

刻んだ文字の彩色について

地域によっては、墓石に刻んだ文字に色を塗るところもあります。
生きているうちに建てたお墓である寿陵では、文字を朱で塗ります。
故人を祀ったお墓でも、建立者が生存中の場合は、建立者名は朱で塗り、名号など仏を表す文字は金色、その他の文字は濃紺にするのが基本とされています。
ただ、地域による違いもあり、文字を刻んだまま何も塗らないお墓や、好きな色に塗っているものもあります。

理想のお墓を探すには?

理想のお墓を探しているなら、首都圏石材協同組合が運営する霊園・墓地検索ポータルサイトもしもドットネットを利用するとよいでしょう。
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*1:戒名:戒名は仏の弟子になったことを意味してつけられる名前で浄土真宗では法名(ほうみょう)、日蓮宗では法号(ほうごう)と呼ばれます。
宗派によってつけ方にも違いがあります。

*2:故人の生前の姓名のことです。個人墓や夫婦簿には戒名ではなく、俗名が刻まれることが多いようです。

*3:享年:享年とは、亡くなったときの年齢で通常数え年で表します。これは母親のおなかにいたときも含めて年齢を数えるためとか、故人が少しでも長い人生を全うしたと考えたいという気持ちからだと言われています。