はかナビ~葬儀とお墓と仏壇の読み物~

一般的なお墓から最近増えている永代供養墓や納骨堂までお墓について詳しく解説します。また、葬儀・葬式や仏壇、終活の基礎知識についても詳しく解説します。

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葬儀とは?葬儀は単なるセレモニーではありません!

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葬儀の目的

葬儀の目的としては、次の3つが挙げられます

  • 亡くなった人の生前の遺徳*1を偲び感謝する
  • 亡くなった人との仏縁を感じてそれを相続する
  • 遺された人が別れを行うことで心の整理をする

これらは、どれも心の問題です。

ただ、最近の葬儀では、故人の遺徳を偲び感謝するセレモニーという部分だけが強調される傾向にあります。
しかし、仏教においては、人間は死んだら終わりとは考えません。
亡くなった方は、仏として敬い、これからも生きていく人とつながっていくと考えます。

身近な人が亡くなって気づく『生』

葬儀は、遺された方が死を受け止めて、今後どのように生きていくかを考える機会でもあります。
自分の命が永遠でないこと、現在の生活がいつまでも続かないことは誰もが理解していますが、日々においてはそのことを深く考えずに生きています。
しかし、身近な人の葬儀という悲しい出来事に向き合うことで、一人ひとりが生きていることの尊さや重みを感じることができます。
そして、やがては自分自身にも死が訪れて、その事実をどのように引き受けて生きていくべきかという問いに直面します。

あるいは、生に執着して、死を恐れる自分に気づくかもしれません。
死を恐れる気持ちは誰もが持っているものですが、仏教では、死もまたわれらなりと受け止めて、精一杯生きていくことが重要と考えます。
深い悲しみの中で、自分自身が精一杯生きていくことが、故人から願われていることと理解することが、故人からの最後の贈り物なのです。
そして、仏法を通して、その贈り物をいただくというのが葬儀の役割です。

葬儀は、故人だけでなく、今を生きている人にとっても、人生の大事な通過点となります。

問われる業界の不透明さ

そのような葬儀ですが、業界の課題として、寺院へのお布施を含めた葬儀費用の不透明さうやわずらわしさが、そのような葬儀に対する深い理解を妨げているという指摘もあります。
葬儀費用の不透明さや、わずらわしさといったマイナスイメージを増大させて、死んだら終わりなのだから、形式的なことはしたくないと考える人もいるでしょう。
この点に関しては、業界を挙げて、葬儀は死を受け入れる遺族のためにも大事な儀式であるということをきちんと伝えていく必要があると考えます。

変わりつつある現代の葬儀スタイル

地域社会での人間関係が密接だった時代には、葬儀は隣近所が協力して行うものでした。
しかし、最近は葬儀の小規模化や簡素化が目立ちます。
その背景には、地域社会の変化に加えて、高齢化や少子化、単身者の増加、葬送観の変化など、さまざまな事情があります。

葬儀のかたちがシンプルになったとしても、人生の別れの儀式は悔いの残らないように行いましょう。
そのためには、折に触れて葬儀について考え、心の準備をすることが大切です。

思い通りの葬儀を実現するには?

情報を集めよう

葬儀のあり方に思いをめぐらすことは決して不謹慎ではありません。
大きな災害を経験したことをきっかけに自分の最期について考える人も増えてきています。

そのため、葬祭業者側も積極的に情報を公開するようになってきました。
ほとんどの業者がホームページを持って、すぐに葬儀費用の見積もりを出したり、遺族の相談に応じたりとサービスの充実を図っています。

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情報を集めて葬儀についてよく知り、不安や迷いを取り除くことが、思い通りの葬儀を行うための第一歩です。

葬儀を考えるための4つのポイント

葬儀の規模

参列者の数によって決まり、規模が大きくなれば葬儀費用も高くなります。

宗教・形式

仏式・神式・キリスト教式・無宗教葬のどれで行うか決めます。
葬送後の供養の仕方や、埋葬方法も考えます。

場所

現在の居住地と故郷のどちらで行うか、自宅と式場のどちらかを決めます。
安置の場所も重要なポイントです。

こだわり

「こうしたい」という希望を生かすために周囲の理解を得る努力をします。

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葬儀・斎場の選び方

会葬者による選び方

葬儀の規模や形態などを決めるときに基準となるのは予想される会葬者の数です。
故人が現役で会社関係の弔問客も多いと予想される場合には、一般葬で執り行われることが多いです。
斎場を選ぶ際も、会葬者に不便をかけることのないように、比較的広く、駅に近い斎場を選ぶなどの配慮が必要です。

会社関係者はよほど親しい関係でない限りは、会社帰りに通夜に弔問します。
そうなると、通夜を行わない一日葬では会葬者に不親切となります。
また、公私にわたって多くの知人・友人がいる現役世代の喪主が、葬儀を行わない直葬を選ぶことは少ないでしょう。

家族を中心に行う家族葬や一日葬、直葬は故人が高齢であったりして、会葬者が限られるケースが多いでしょう。

費用による選び方

葬儀にどのくらい費用がかけられるかも葬儀の規模や形態を決める上のポイントです。
まず、考慮しなければならないのは会葬者の人数、次に葬儀の予算です。
遺族がこの金額しか用意できないということであれば、葬儀社からのシンプルな葬儀が提案されるでしょうし、さらに厳しい予算であれば葬儀・告別式を行わずに火葬だけを行う直葬という弔い方もあります。

増える家族葬や直葬

郷里から離れた場所で死を迎える人が増え、地域のつながりが希薄になった現在では、葬儀の形は多様化しています。
中でも増えているのが家族葬直葬です。

家族葬

家族葬とは、家族のみ、または近親者を含めて30人程度で行う葬儀です。
愛情を込めて本人をよく知る人だけで見送るというイメージから人気があります。
しかし、葬儀の連絡を受けなかった人の中にも、お別れをしたかったと残念に思う方がいて、後日多数自宅を訪れて対応が大変ということもあるようです。

家族葬は、故人や遺族が高齢で、親族や地域とのお付き合いが少ない場合に向いている形式と言えます。

また、家族葬は小規模なため費用がかからないというイメージがあるようですが、香典という収入が少ないため、遺族の負担額は一般的な葬儀とさほど変わりません。

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直葬

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家族葬と直葬のメリット・デメリットまとめ

家族葬

メリット
  • 弔問客に追われることがない
  • 近親者でゆっくりと別れができる
  • 葬儀の連絡が簡便
デメリット
  • 親族や知人の理解を得にくい
  • 後日の弔問客の対応が大変
  • 連絡を受けなかった側に不満が募る

直葬

メリット
  • 費用が最低限ですむ
  • 葬儀を設営する手間が要らない
  • とにかく簡略に行える
デメリット
  • 親族や知人の理解を得にくい
  • 死者への愛情が薄いと思われがち
  • 菩提寺がある場合に問題になることがある

家族葬や直葬では周囲の理解を得られないことも…

家族葬や直葬は、地域で助け合いながら葬儀を行っていた時代には考えられない形式の葬儀です。
現代の形式と言っても過言ではありません。

しかし、葬儀には、亡き人を知る多くの親戚や知人が集まり、思い出を語ることで遺された人の絆が深まるという意義もあります。
遺族の意向や費用だけでなく、故人とお別れをしたいという人の気持ちも配慮しながら、葬儀の形を考えるようにしましょう。

故人と遺族の葬儀の希望はどちらを選ぶべき?

葬儀は故人の意思や遺族の意向をもとに決定します。
とはいえ、時には両者が食い違うこともあります。

たとえば、故人は親族だけの小規模な家族葬、遺族は多くの人に知らせてあげたいと参列者を招いた一般層を希望していたような場合です。
このような場合、どうすればいいのでしょうか。

葬儀の主役は故人です。
遺族の意向と違っていてもできるだけ故人の意思を優先しましょう。

*1:死後にまで残るその人の人徳。後世にのこる恩徳。