はかナビ~葬儀とお墓と仏壇の読み物~

一般的なお墓から最近増えている永代供養墓や納骨堂までお墓について詳しく解説します。また、葬儀・葬式や仏壇、終活の基礎知識についても詳しく解説します。

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尊厳死を希望する場合の手続き方法

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尊厳死とは?

尊厳死とは、病気やケガなどで不治かつ末期となったときに、延命措置をやめてもらい、人間としての尊厳を保ちながら死を迎えることです。

安楽死との違い

安楽死は、医師が患者やその家族からの要請を受けて、なんらか医療行為をすることによって患者を早く死なせることです。

尊厳死を希望する場合の手続き方法

尊厳死を希望するという意思は、家族や主治医にはっきりと伝えておく必要があります。

また、医師の措置に対して遺族が医療過誤だとして訴訟を起こすなどのトラブルがあっては困ります。

そのために作成するのが尊厳死宣言書です。

現時点では、法的に定められた形式はなく、主に次の2つの方法がとられています。

一般社団法人日本尊厳死協会に入会して「尊厳死の宣言書(リビング・ウィル)」を作成する

日本尊厳死協会は、尊厳死の普及を目指して「尊厳死の宣言書」の発行、登録管理をしている団体です。

宣言書の原本は協会に保管されて、会員とその近親者がコピーを持って、必要が生じたら医師に提示する仕組みです。

費用は会費制で、故人会員は年会費2,000円(80歳以上は2年目から1,000円)、ほかに夫婦会員、終身会員の会費システムもあります。

www.songenshi-kyokai.com

尊厳死の宣言書(リビング・ウィル/Living Will)(原文)

私は、私の傷病が不治であり、かつ死が迫っていたり、生命維持措置無しでは生存できない状態に陥った場合に備えて、私の家族、縁者ならびに私の医療に携わっている方々に次の要望を宣言いたします。              

この宣言書は、私の精神が健全な状態にある時に書いたものであります。

したがって、私の精神が健全な状態にある時に私自身が破棄するか、または撤回する旨の文書を作成しない限り有効であります。          

①私の傷病が、現代の医学では不治の状態であり、既に死が迫っていると担当医を含む2名以上の医師により診断された場合には、ただ単に死期を引き延ばすためだけの延命措置はお断りいたします。

②ただしこの場合、私の苦痛を和らげるためには、麻薬などの適切な使用により十分な緩和医療を行ってください。

③私が回復不能な遷延性意識障害(持続的植物状態)に陥った時は生命維持措置を取りやめてください。                   

以上、私の宣言による要望を忠実に果たしてくださった方々に深く感謝申し上げるとともに、その方々が私の要望に従ってくださった行為の一切の責任は私自身にあることを附記いたします。

(日付、氏名、生年月日、住所)

公証役場で「尊厳死宣言公正証書」を作成する

公証人は、法律行為を対象とした売買等の契約や遺言のほか、直接見聞した事実を記載した事実実験公正証書を作成することができます。

その一つとして、嘱託人(依頼人)が尊厳死を望む宣言をし、公証人が聴取して公正証書にする方法があります。

日本公証人連合会は、以下の文例を代表例としていますが、内容は公証人と相談して変更することはできます。

作成費用は1万数千円程度です。

尊厳死宣言公正証書(例)

本公証人は、尊厳死宣言者○○○の嘱託により、平成XX年X月X日、その陳述内容が嘱託人の真意であることを確認の上、宣言に関する陳述の趣旨を録取し、この証書を作成する。

第1条  私○○○○は、私が将来病気に罹り、それが不治であり、かつ、死期が迫っている場合に備えて、私の家族及び私の医療に携わっている方々に以下の要望を宣言します。

1 私の疾病が現在の医学では不治の状態に陥り既に死期が迫っていると担当医を含む2名以上の医師により診断された場合には、死期を延ばすためだけの延命措置は一切行わないでください。
2 しかし、私の苦痛を和らげる処置は最大限実施してください。

そのために、麻薬などの副作用により死亡時期が早まったとしてもかまいません。

第2条

この証書の作成に当たっては、あらかじめ私の家族である次の者の了解を得ております。

 妻  ○○○○ 昭和 年 月 日生

 長男 ○○○○ 平成 年 月 日生

 長女 ○○○○ 平成 年 月 日生

私に前条記載の症状が発生したときは、医師も家族も私の意思に従い、私が人間として尊厳を保った安らかな死を迎えることができるよう御配慮ください。

第3条

私のこの宣言による要望を忠実に果して下さる方々に深く感謝申し上げます。

そして、その方々が私の要望に従ってされた行為の一切の責任は、私自身にあります。

警察、検察の関係者におかれましては、私の家族や医師が私の意思に沿った行動をとったことにより、これらの方々に対する犯罪捜査や訴追の対象とすることのないよう特にお願いします。

第4条

この宣言は、私の精神が健全な状態にあるときにしたものであります。

したがって、私の精神が健全な状態にあるときに私自身が撤回しない限り、その効力を持続するものであることを明らかにしておきます。