はかナビ~葬儀とお墓と仏壇の読み物~

一般的なお墓から最近増えている永代供養墓や納骨堂までお墓について詳しく解説します。また、葬儀・葬式や仏壇、終活の基礎知識についても詳しく解説します。

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ブライダル業界に続いて葬祭業界でも新たなビジネスが誕生するのか?

ブライダル業界と葬祭業界

ブライダル業界と葬祭業界は似ている

ブライダル業界と葬祭業界は似ていると言われます。

確かに、ともに基本的には人生において一度きりの大切なイベントです。

そのため、ビジネス上でも共通点は多くあります。

  • 式場を貸している
  • 招待客(弔問客)のために料理を用意して提供する
  • 装飾品や衣装、専門用具がある
  • 招待客(弔問客)に渡す引き出物(返礼品)がある

などが共通点として挙げられます。

どちらも昔は、非常に画一的な儀式でした。

そして、ともに昔は事業者側で集客しなくてもお客さんはやってくる環境でした。

ブライダル業界は、ホテルか結婚式場が主流で、お客さんの選択肢も多くなかったため、集客しなくても申し込みが集まりました。

一方の葬祭業界も地場産業であるため、病院に常駐して紹介してもらえたり、親戚付き合いが多かった時代は利用したことのある親戚などから紹介を受けていました。

しかしながら、ブライダル業界はここ20年くらいで大きく多様化しました。

一方で、葬祭業界はまだ旧態依然の部分が多いと言われています。

ブライダル業界の変化

特にブライダル業界で起こった大きな変化は、ゼクシィの登場です。

ゼクシィは1993年の創刊でこれまでになかった情報誌の登場を促しました。

それにより、儀式は多様化し、個性を重視する式が現れた反面、低価格のサービスも登場しました。

結婚式の場所もこれまでのホテル、結婚式場のみから、ゲストハウスやレストラン等でも式が挙げられるようになりました。

海外挙式も一般的になりました。

今までの他人と一緒の結婚式から、ひとりひとりのニーズに合った結婚式へとシフトが進みました。

また、集客において、インターネットが大きな役目を果たすこととなりました。

従来のブライダル業者もホームページを充実させて、ゼクシィなどへの掲載で集客に注力する必要が生まれました。

新興業者も増加して、非常に競争の激しい業界となっています。

ブライダル業界と葬祭業界の規模の比較

ブライダル業界も葬祭業界も関連ビジネスまで含めると2兆円超の市場とも言われています。

ブライダルの業界規模

2015年の1件あたりの挙式、披露宴、パーティにかかる費用は352.7万円です。

年間の婚姻件数は63.5万件で、このうち、挙式・披露宴を実施する割合は6割です。

つまり、352.7万×63.5万×60%=1兆3438億円と推定できます。

関連ビジネスとして、新婚旅行や婚約指輪、結婚指輪などが挙げられます。

葬祭の業界規模

2015年の1件あたりの葬儀売上高は144万円です。

年間の死亡者数は130.2万人です。

つまり、144万×130.2万=1兆8749億円と推定できます。

関連ビジネスとして、墓石、仏壇や遺品整理代行、終活サービスなどが挙げられます。

ブライダル業界と葬祭業界の今後の見込み

葬祭業界においては、死亡数は今後2040年まで増加することが見込まれています。

そのため、葬祭業界は、成長産業と呼ばれることもあります。

一方で、ブライダル業界は、婚姻件数が減少傾向にあり、市場規模が縮小していくと予想されています。

特に、2010年と2060年の人口ピラミッドを見てみるとよくわかります。

結婚する世代である20~40歳の世代はかなり減少しており、平均寿命である80歳以上の人数には変化はありません。

このことから、今後葬祭業界は増加、もしくは横ばい傾向、ブライダル業界は減少傾向になると予測されています。

葬祭業界の足元の状況

簡素化により平均単価は減少傾向

葬祭業界は、高齢化によって死亡者数が増加するため、葬儀件数の増加は見込まれていますが、葬儀の売上高や取り扱い件数は最近では横ばいになってしまっています。

これは、葬儀の平均単価が減少していることが要因です。

2006年の149万円をピークに、2012年には140万円となっています。

葬儀の平均単価が下がっている要因としては、死亡年齢の上昇による参列者数の減少や、都心部を中心に親族等の関係が希薄化したことによる家族葬や直葬の増加が挙げられます。

つまり、簡素化のニーズが高まっているのです。

参入業者は増加傾向

さらに、参入業者の増加も挙げられます。

特に、従来の不透明な価格設定に対して、パッケージ化による明朗会計を打ち出す新興業者が現れました。

葬祭業は、生前に葬儀の話を進めると縁起でもないと非難されたり、葬儀社に言われるがままの価格を受けいれざるを得ないなど、慣習が大きな変化を阻害してきました。

しかし、近年、ようやく慣習から脱却し、価格の明瞭化・低価格化を掲げる新興業者が増えてきました。

このような価格の透明化も葬儀の低価格に拍車をかけていると言えそうです。

インターネットも重要な集客ツールへ

葬祭業界でも、ブライダル業界と同じ道をたどるかのように、インターネットの集客の重要性が増し、ホームページを充実させる事業者も増えてきました。

昨今では、近所付き合いの希薄化、地域コミュニティへの参加の減少などにより、地域の葬祭業の集客は難しくなっています。

一方で、集客チャネルとして注目されているのが、インターネットなのです。

葬祭業界各社の戦略

葬祭業界には、参入の障壁となるような法規制は実は存在しません。

官庁による許認可制度もありません。

ただし、火葬場を保有する葬祭事業者には、火葬場設置の許認可や遺体埋葬に関する墓地・埋葬等に関する法律が存在します。

そのため、葬祭業には、従来の専門業者に加えて、ホテルや電鉄、農協、生協などが相次いで参入しています。

また、直近では、面白法人カヤックが葬儀ビジネスに参入して、葬議場を使わない自宅葬に特化した子会社を立ち上げました。

kamakura-jitakusou.com

各社の戦略を見てみると、従来の事業者は大手のベルコを筆頭に、小額の掛金と多くの会員で成り立つ互助会方式です。

互助会方式により、生前からの囲い込みを行っています。

ベルコの業績は、2007年度580億円から2015年度582億円と横ばいです。

ベルコ
創業 1969年
葬祭事業売上高 457億円(2016年3月)
事業 葬祭、婚礼
ブランド ベルコのお葬式
特徴 互助会
エリア 兵庫、北海道、福岡中心に東北、近畿エリア等

また、平安レイサービスは、介護事業も手がけて、介護事業からの送客も行っています。

平安レイサービス
創業 1969年
葬祭事業売上高 80億円(2016年3月)
事業 葬祭、介護、冠婚
ブランド 湘和会堂
特徴 介護事業で生前から囲い込み
エリア 神奈川、東京中心

それ従来の業者に対して、1990年以降に設立された比較的新しい事業者は、それぞれ特徴のあるサービスで事業を拡大させています。

ティアはドミナント方式で地域に特化して、知名度と稼働率を引き上げる戦略です。

ティア
創業 1997年
葬祭事業売上高 102億円(2015年9月)
事業 葬祭、FC
ブランド 葬祭会館TEAR
特徴 ドミナント方式
エリア 中部、関西、関東エリア

エポック・ジャパンは、FC展開をして、家族葬に特化しています。

また、全国一律ではなく、地域の葬儀習慣や斎場・火葬場事情に沿ったプランを提供しています。

従来の専門業者である燦ホールディングスと平安レイサービスの売上高が横ばいである一方で、独自路線で展開しているティアやエポック・ジャパンの売上は増加しています。

エポック・ジャパンの売上は、2009年度33億円から2013年度42億円と増加しています。

エポック・ジャパン
創業 2000年
葬祭事業売上高 42億円(2014年5月)
事業 葬祭、FC
ブランド 家族葬のファミーユ
特徴 家族葬に特化、FC展開
エリア 全国

そのほか、2000年以降に登場したイオンライフやユニクエスト・オンラインは、仲介業に特化しています。

イオンライフは、ショッピングモールの店舗網を強みとしています。

イオンライフ
創業 2009年
葬祭事業売上高 開示なし
事業 葬祭、終活サポート
ブランド イオンの葬式
特徴 仲介業、ショッピングモールの店舗網が強み
エリア 全国

一方、ユニクエスト・オンラインは、低価格・追加料金不要を強みに全国展開しています。

ユニクエスト・オンライン
創業 2006年
葬祭事業売上高 開示なし
事業 葬祭
ブランド 小さなお葬式
特徴 仲介業、低下価格・追加料金不要、インターネット
エリア 全国

葬祭の関連ビジネスが登場

葬祭市場の拡大と変化に伴って、さまざまな関連ビジネスが出てきています。

遺体ホテル

遺体ホテルは、遺体を一時的に預かってもらうサービスです。

日本では、ほぼ100%火葬によって遺体が処理されますが、火葬する死亡者数が増加する一方で、火葬場の数は減少傾向にあります。

首都圏ではすでに火葬場は1週間待ちの場合もあります。

大規模火葬場への統合が進み、火葬能力は向上していますが、今後死亡者数が増加することを考えると火葬場の不足は喫緊の課題です。

遺品整理代行サービス

老老葬を背景としたサービス

手元供養

boseki.hatenablog.com

散骨サービス(海洋散骨など)

boseki.hatenablog.com

終活セミナー

相続税改正を背景としたサービスです。

ドライブスルー葬儀

弔問客の高齢化を背景としたサービスです。